合格体験談

2004年秋、Kelloggに留学予定
- 総合商社勤務9年/受験時に私費、合格後は社費
- GMAT®650、TOEFL®280

ご覧の通り、GMAT®スコアはTOPスクールの合格平均を大きく下回っています。その上、リアプリです。実はGMAT®やTOEFL®のスコアとも昨年と殆ど変わっていません。仕事面で何か大きなAccomplishmentを遂げたわけでもありません。変わったものといったら、EssayパッケージやInterviewくらいでしょうか。これらの変化は私自身をうまくビジネスクールに売り込み、合格へと導いてくれました。その変化を促した仕掛け人はカウンセラーのRound氏でした。苦しんでいた一受験生が感じたRound氏 のProfessionalismを素直にお伝えし、これからMBAを志す方のご参考になれれば幸いです。

<初回カウンセリング−Resume作成>  “Don’t be discouraged, you belong to business school!”
Round氏との最初のカウンセリングは実に印象的でした。会話が必要最小限に押えられ、彼は質問があれば私に話し掛けてくるという感じでした。こんな静かでいいのかと不安に思っていましたが、しかし一時間後添削されたResumeを見たとき、正直感激しました。事前にメールで送っていたResumeは一応自信作で、昨年の出願に何人ものNative カウンセラーに直してもらったものでした。にもかかわらず、その自信作は細かい表現からフォーマットまでまるで生まれ変わったようにパワフル且つ簡潔に仕上げられたのです。Round氏はもとのResumeは特に問題ないがパンチや表現のインパクトに欠けていると判断し、クライントの大事なアポ時間を無駄に会話に費やすより、Outputに集中したのでした。このOutputに対するRound氏のこだわりはその後の全カウンセリングに共通し、最後まで私の期待を裏切ることはありませんでした。

更に感激したことは、このカウンセリングの最後にRound氏から、“Don’t be discouraged, you belong to business school!”と言われたことです。そして、君のResumeには素晴らしい経験がたくさん書いてあるので、ダイヤの原石のようにこれから一緒に磨きをかけて行きましょうと励まされました。昨年の敗北に低めのGMAT®、正直自分のどこに自信を持って良いか分かりませでしたが、そんな私の苦しみをちゃんと見抜いて声をかけてくれたのだなあと思いました。この人を信頼してもう一年間頑張ってみよう、そんな気持ちになれました。

<出願戦略> “ This game is about quality , not quantity!”
何としても失敗を免れたい一心で、当初は早期出願、かつ一校でも多く出願する方向でいましたが、Round氏から“ This game is about quality not quantity!”と、ずばりMBA受験の本質を突かれました。一見当たり前のように聞こえますが、これをポリシーとして貫くには勇気が必要でした。なぜなら出願数を減らすということは、受かる確率がその分減るということだからです。しかし、私はその一言を信じて、出願戦略を立てました。Round氏のアドバイスを受けて、First Roundはとにかく合格校を狙ってバランスよくTop10、Top20 、Top30から4学校を選び、Second Roundは本命校の3校にフォーカスするよう、出願戦略を練り上げました。結果として戦略が奏効し、ラッキーにもFirst出願校から合格をもらうことができ、その後の受験は精神的に非常に楽な状態でDream校への出願を果たせました。

<Essay & 出願パッケージ> “ More Dimensions, please!”
以前の予備校のEssayカウンセラーは私のInterpreter兼Editorのようなものでした。本来もっと自分で考え抜かなければいけないネタでも、カウンセラーはとりあえず私の言わんとすることを解釈して、文法ミスのない英文に直してくれました。確かに私もそれを望んでいました。しかし、旧いEssayを読み返すと、実にぎこちなく、魂のないものに感じられたのです。

一方、Round氏は私にとってFacilitatorであり、Marketerでありました。Essayのテーマによって自分の考えが纏まらなかったり、アイディアが全く湧かなかったこともしばしばでしたが、そういう時こそ、Round氏は「解」を押し付けようとせず、彼自身のMBA経験や過去にあった受験例の数々をヒントに話してくれて、あえて私しか出せない解を導こうとしました。その結果、例えば、Why MBA、Why XYZ Schoolのような直球問題に業界用語や状況説明を使わなくても、自分の考えを一言で表現できるクリアな回答を用意することができました。ここまで詰めてこなければ、言葉と文化の違うAdmission Officerには、自分の気持ちがちゃんと伝わらなかったのではないかと思います。

ビジネススクールのEssayが難しい理由の一つは、複数のテーマのEssayを書かなければならないことです。自分という人間をどうビジネススクールに見せ、伝えるかはまさに受験者個人のマーケッティング戦略にかかっていると思います。私の場合は、できるだけ多くの側面から自分の人間像を伝えるように心がけました。ネタを練る際に最初はどうしても仕事ネタ、しかも成功話に偏り勝ちでしたが、Round氏からは“More Dimensions, please!” と口酸っぱく言われました。私は時をさかのぼってより広いスコープでこれまでの人生体験を見つめ直し、ネタ集めをしました。そのプールから磨けば光りそうなものだけをRound氏とピックアップしていき、本当に伝えたい人間像を作り上げていきました。出願した7校のうち、6校からインタビューに呼ばれたという結果をみますと、Round氏とのCo−Workが実ったものと満足しています。

<Interview対策> “ Give me a strong hands-shake!”
恥ずかしい話、私は最初ビジネススクールのインタビューを英会話と勘違いして臨みました。昨年の失敗例をあげますと、某上位校のInterviewの最後に“Any Question?” と聞かれ、“No, Thank you!” と答えてしまったのです。自らの無知に気づいたのは何と一年後のRound氏とのInterviewトレーニングでした。” Any Question” は自分をアピールする最後のチャンスと考え、Killer Questionsを用意しなければならないと言われた時、もっと早くRound氏に出会えばよかったと感じたくらいでした。

インタビュー対策として、まず学校毎にそのKiller Questionsを用意していきました。細かく出願校を調べ、その学校しかないUniqueな何かを自分のアピールしたいポイントとうまくリンクさせ、質問を練りました。また、Interviewでより効果的に自分をアピールできるように、身振りや話し振りについてもRound氏からアドバイスをもらい、自分の癖を直す練習をしました。例えば、握手の練習をした際は、“ Give me a strong hands-shake to show you are a confident person! ”と指摘されました。些細なことですが、もしRound氏のアドバイスがなければ、私はFirst Impressionですでに落とされていたかも知れません。

<最後に>
MBA受験全体を振り返ってみますと、これは【GMAT®+TOEF®L+Resume+Essay+推薦状+Interview】によるTotal Qualityの戦いだったように思います。やや不得意なものがあっても、得意なものをどんどん伸ばし、パッケージ全体のQualityをあげられれば、勝機を掴めることが十分にあり得ると思います。私の場合は無理にGMATの点数を上げるより、EssayやInterviewに注力し、結果的には希望する大学の切符を手に入れることができました。テストの点数や他のDisadvantageでお悩みの方には自分の夢を捨てず、ぜひ最後まで戦い抜いて頂きたいと願っています。

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