合格体験談
1. MBAを目指そうと思ったきっかけ
私は30代半ばで2人の子を持つ、いわゆるWorking Motherです。大学を卒業後、10年超、金融機関で働いてきました。
これまでMBAを目指そうと思ったことは何度かありました。1度目は20代後半。しかし、結婚と、希望分野への転職が果たせたため、見送りました。2度目は30代はじめ。しかし、思いの外仕事が楽しく、また、昇進の機会にも恵まれたため、取り下げました。そして今回は3度目。30代前半で第1子を出産後、自分のキャリアプランを見直す必要が出てきました。乳児は風邪をひきやすく、職場を頻繁に休まざるを得ない、相方も仕事が忙しい・・・。結果的に、私は仕事のペースを緩める選択をし、短時間労働等ある程度フレキシブルに対応してもらえる職場へ転職しました。しかし、子供に少しずつ手がかからなくなり、自分の時間がわずかながらも増えてくると、今度は「以前のように、いつかは働きたい」との思いが強くなりました。自分のこれまで思い描いてきたキャリアプランを見直し、再びキャリアを追求していくために何が必要か、と考え始めたとき、今まで見送ったMBAへの出願に思いが至りました。これまで実務を通して蓄積してきた断片的な知識を整理し直したい、自分に自信が持てるよう、核となる知識・スキルを構築したい、今後ステップアップしていく上で必要となるマネジメントスキルを学びたい、との思いで、MBAに挑戦することとしました。昨年8月のことです。
年齢的な制約から、私は当初1年制のフルタイムMBAへの出願を思い描いていました。しかし、偶然インビテーションを受け取ったChicago Booth EMBAのインフォメーションセッションに参加したことをきっかけに、アジアベースのEMBAプログラムに魅かれ、結果的にEMBAに出願することとしました(最終的にはChicago Booth EMBA1校のみ出願)。前述の通り子供がいることから、家族離散を最小限に抑えられる点、また、働きながら学べる点が私にとっては魅力的でした。
2. Round Oneを選んだきっかけ
私の場合、仕事と育児の傍ら出願準備をしなくてはならなかったため、Face to Faceのカウンセリングではなく、Emailベースで、自分の空いた時間(隙間時間)を使いながら出願準備に取り組めるコンサルティングサービスを探していました。WebでたまたまRound Oneの存在を知り、8月半ばに応募したところ、既にWaitlist。9月はじめに空きが出たとのことで、クライアントとなることができました。
3. Round Oneの魅力
私は、Strategic GuidanceについてはMr. Roundに、Essay CounsellingについてはMs. Roundにお願いしました。
1) Strategic Guidance
Mr. RoundとのStrategic Guidanceは、9月末に受けたKick-offミーティングから始まりました。1時間弱のセッションでしたが、自己紹介に加え、出願校の目安、タイムスケジュール、推薦者の選定に至るまで議論し、中身の濃いものでした。特に推薦者の選定にあたっては、肩書きやMBAホルダー如何ではなく、「私との関係」を特に重視し、「私」についてどのような点をアピールしてもらうか、という点からアイデアを議論しました。この時点でどの推薦者に何をアピールしてもらうか、について具体的に議論できたことによって、以後推薦状を作り上げていく過程では作業がスムーズに進みました。後述する通り、出願書類作成にあたっては、限られた紙幅の中でいかに「私」について効果的にアピールしていくか、ということが重要となってきます。エッセイやレジュメで触れられなかった具体的成果につき、それぞれの推薦者に語ってもらうこととした結果、推薦状はこれら出願書類の補足資料として効果的に機能してくれたと思っています。私はMr. Roundと共に出願ポートフォリオを作成していく作業はしませんでしたが、Mr. Roundは、出願過程での私の些細な質問に対し、いつも迅速に答えてくれました。また、回答に添えられている励ましのメッセージには、出願準備で非常に辛い時期には何度も救われました。
2) Essay Counselling
Executive MBAへの出願にあたっては、これまでの自分の経験を与えられた字数・紙幅の中でいかに効果的に整理し、他の受験生との違いを際立たせ、優位性を見せていくかが重要であると思います。この点、Ms. Roundと競争力あるResumeを作成していく作業、Essayトピックを厳選していく作業は非常に効果的でした。Essay Counsellingのごく初期の段階で、Resume ProjectionをMs. Roundと共にし、Mr. RoundにはStrategic Guidanceカウンセラーの観点から追加のインプットを頂きました。一連の作業は、これまでのキャリアの棚卸、今後のキャリアゴールを具体化していく上で、大変役立ちました。特に私の場合、一旦キャリアをスローダウンしたこともあり、今後について全く悲観的でしたが、具体的なプランを立てていくことで道が開けていくような気がし、キャリアを見つめ直すよい機会となりました。Kick-offミーティングの際に、Mr. Roundからは、「Round Oneのサービスは“Beyond Admission Prep”と聞いていましたが、まさにその通りだと実感しました。Essayのネタだしにあたっては、Ms. Roundの「無駄な作業をさせない」という信念のもと、だめなものはだめと切り捨てられましたが、Ms. Roundは使えるネタ、Admission側から見て光るネタを第三者、しかも欧米人・MBAホルダーの観点からコメントしてくださいました。また、Ms. Roundが女性であること、お子さんがいることにも助けられ、「私」という個人を他者から差別化していくため、様々なアイデアを頂きました。エッセイ執筆段階では、Ms. Roundは、こちらが準備したドラフトにパワーを吹き込んでくださいました。「もう少し言いたいことがあるけれど、なかなかうまく表現できない」と物足りなさを感じながら提出したドラフトを、毎回見事なまでに修正してくださり、出来上がってきた文章を読むたびに「なるほど」と声を上げずにはいられませんでした。「2時間でレビューできる以上の宿題を出す」「宿題は全てこなすように」とMs. Roundからの要求は厳しいものでした。泣き言は全く通用しません。しかし、出来上がってくるアウトプットを見るたびにそのプロフェッショナリズムに身が引き締まる思いで、求められた宿題をタイムリーに出すことを常に心がけました。私の場合、日中は仕事、終業後・休日は育児に時間をとられ、Essayの準備はいつも子供が寝た後か、早朝に作業していました。カウンセリングは月曜日の昼にセットされていたため、毎週日曜日の夜中に夜な夜な作業し、早朝に何とかドラフトを提出、と綱渡り状態でした。子供が突然熱をだすこともあり、自分では如何ともし難い状況も何度かありましたが、そのたびにMs. RoundはEssayのフィードバックに加え、自身の子育て経験を踏まえ温かなメッセージを送ってくださり、励まされました。
3) Interview Training
私の場合、インビテーションから実際のインタビューまで2週間程度しかありませんでしたが、Mr. Round/ Ms. Roundは、私の不安を払拭すべく、早急にトレーニングをアレンジしてくださいました。私は模擬面接形式のType Aのトレーニングを3回(1回目、3回目はMs. Round、2回目はMr. Roundが担当)、Killer Questionを作り上げていくType Cトレーニング(Essay CounsellorであるMs. Roundが担当)を1回受けました。対面ではなく、Skypeベースのトレーニングについては賛否分かれるところですが、私はRound Oneが提供してくれる詳細にわたるフィードバックをもとに繰り返し練習すれば、そのような懸念は不要と考えます。私のType Aトレーニングの1回目は惨憺たるものでした。質問に対し的確に答えられず、準備不足から自己アピールはおろかネガティブスパイラルに陥る最悪のパターンで、トレーニング後、かなり落ち込みました。しかし、Ms. Roundは、時間がなく焦っているであろう私を見越して、よかった点、改善を要する点、改善するための具体的なTipsにつき、実に詳細にわたり書面でフィードバックをくださいました。「よかった点」はそのまま維持できるよう心がけ、また、「改善を要する点」については、Ms. Roundから頂いたTipsを基に自分で回答を練り直し、それを空いた時間に繰り返し練習しました。2回目、3回目のトレーニングでも同様に詳細にわたるフィードバックを頂き、それらを総合的に見直しながら繰り返し練習しました。その結果、面接前には「ここまでやったのだから・・・」と少なからず自信を持つことができました。インタビューにおいてもエッセイ同様、自分を他者といかに差別化し、効果的にアピールしていくか、ということが重要かと思いますが、回答にメリハリをつけていく上で書面による詳細にわたるフィードバックは非常に役立ちました。
4. 最後に
Mr. Round/ Ms. Roundは私にとって、良きMentorです。辛い受験プロセスも、彼らのガイダンスがあったからこそモチベーションを保ち乗り切ることができました。また、常に時間的制約はありましたが、密度の濃いカウンセリングのお陰で、EMBA留学という当初の目標を達成することができました。両氏はEMBAへの入学を梃子に再びキャリアディベロップメントを図っていきたい、という私の思いを共有してくださり、その道筋をつけるため、コーチングしてくださいました。EMBAプログラムが始まってからが本当の意味でのスタートですが、このような道へと導いてくださった二人に感謝しつつ、自分が描いたキャリアプランを実践できるよう、日々努力したいと思います。